web Cafe Adrenaline vol.184 2011-9-14 (水) update
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夏休み・あれこれ
小学3年生になった息子の成長 の巻
2011年7月25日〜27日にかけて、
かみさんのご両親と一緒に福井県越前市越前町にある民宿へ。
昭和40年代からのお付き合いだそうで、かみさんも子供の頃よく来たそうな。
ここのご主人さんは数年前に他界されており、現在は宿泊客はとらず、
もっぱらスキューバダイビングをしにきた休憩客だけを対象としているらしい。
なので奥さん一人でも営業が可能だそうだが、今回われわれがご厄介になるということで、
ご長男のお嫁さんがお手伝いに来てくれていました。
事前に言われていたのは、
「何も無いところだから、退屈しないよう遊ぶ物をもっていけ」、とのこと。
そうは言われても海が目の前なんだから、べつに遊ぶ物なんて要らないんじゃないか?
と思っていたのですが、行ってみて納得。
まず根本的に、いまどきの海水浴場ではないということ。
イコール、近くに(歩いていける距離)に飲食店や買い物を楽しめるところは無く、
かろうじてジュースの自販機があるくらいでコンビニも存在しないし、
ちょっと休憩したいと思っても日陰がない。
よって、”純粋に海で遊ぶ”、ということになるのですが、
ここまでストイックな状況は僕自身経験したことがなかったので少し戸惑った。
とはいえ海に入ってしまえば、あとはなんとかなると思ったけど、
水温がすこぶる低く10分くらいが限度。
「これが自然だ」、と言われればそれまでだけど、
普段あまり馴染みが無いので、適応するのに時間が掛かった。
しかし、息子は全く意に介せず、浮き輪をしたままどんどん沖合いへと泳いでいくのであった。
とはいえ、二日目からは楽しみ方のコツを覚えた。
まず朝起きたら海岸沿いを散歩し、腹ペコの状態で宿に戻り、
新鮮な焼き魚の朝食を頂く。これが旨い!
見た目はふだん自宅で食べるのとなんら変わらないのに、食べて愕然とするくらい旨い。
ただ塩をまぶして焼いただけの魚がなぜこんなに旨いのかと、感動する。
そして速攻で水着に着替え、海へ。
空腹時だとあまり長く浸かっていられないので、食後の体温が高いうちに入るようにする。
足元に小魚が近寄ってきて、捕まえようとするとツルーンと逃げられ、これがまた楽しい。
透明度が高いので水底までくっきりと見えるので、こんな単純なことに夢中になってしまう。
※たしか数年前サイパンに行ったときにも同じようなことを思ったな。
それにあきたら今度はみんなで岩場によじ登り、小さなカニを捕まえたり、
てっぺんまで登って、水平線にむかってヤッホー!と叫んでみる。
たぶんこんなところから落ちたら大怪我じゃすまんだろうな、と思う場所が野放しであり、
立ち入り禁止の看板も無く、注意する人もいない。自己責任が当たり前なんだろう。
照りつける太陽と、磯の香りをふくんだ潮風が心地いい。
毎度の朝食と晩御飯は宿が用意してくれるので楽しみのひとつ。
このへんは田んぼも多いので米がまた旨い!そして、このカニも旨い!
もちろんこの時期はカニ漁は行っておらず、
冬場に水揚げされたものをボイルし、冷凍し、それを自然解凍しただけのもの。
なのになぜ?ってくらい味が濃厚で、ジューシーで、臭みが無い。
通常だとミソの部分は多少なりとも臭うのだがそれがない。
やはり本場だとシーズンオフでもかなり旨いものに出会えるんだな〜と感心。
滞在中、晩御飯の前にちょっとそのへんを散歩してこようぜ、と息子を誘い二人で出掛ける。
夕方とはいえ5分も歩くと汗が噴出す。思わず冷たいお茶でも買おうかなと思いつつも
「ダメだな、こんなすぐに買っちゃ」と、自販機の前を通り過ぎる。
なんとなく息子も同意したが、それ以降、どんだけ歩いても自販機は見つからず、
もちろん飲食店も無く、さすがに「さっきのところでお茶くらい買っておけば良かったね」と、
息子に言われる。
歩き出して1時間くらい経った頃ポツリポツリと雨が落ちてきた。
僕の性格上、来た道を引き返す、という行為は好きではないが、
他のルートも見当たらないので仕方なし来た道を引き返すことにする。
やがて大粒の雨が降り出し、ずぶ濡れになりながらもあーだこーだ言いながら歩き続けた。
雨宿りできそうなところを求めて歩いているとコンクリートでできた3階建ての旅館を発見し、
その軒先で雨宿りする。
ところが1分もしないうちに、
「とーさん、ここで雨宿りしてても意味なくね?
だって俺たちもう全身びしょ濡れじゃん」と、息子に言われ、
「んならこの雨の中歩いていけるか?」と聞くと、
「うん」と言うので、ふたたび土砂降りの中を歩き出す。
数年前なら、もう歩くのやだ、とか、のどがかわいた、とか、おんぶしてほしい、と言ったはずだが、
さすがに小3にもなるとたくましくなった・・・・といえば聞こえはいいが、たぶん僕には言わないだけで、
この場にかみさんがいたら結構甘えたことを言ったと思う。
まあこれも息子なりに身につけた処世術だろうし、ある意味成長した証だと思う。
全体的に古くてサビサビの軽トラがたくさん走っているが、
このように現行モデルの軽トラであってもすでにサビが発生しているものが多い。(ドア下)
「ライフショップ・宮本」
最低限生活に必要なモノ(洗剤・歯ブラシ・頭痛薬・ガム・線香など)が、
圧縮陳列されていて、店内はある意味ヴィレッジヴァンガード的な趣きである。
が、黄色いPOPは無い。
カメラをぶら下げてあちこち散策していると、よく目につくのがご覧のようなホース格納庫。
とにかくやたらめったらある。
中には、二重巻きされた長さ20メートルのジェットホースが数本と、
差込式ノズル、スパナなどが格納されており、有事の際には最低限の消火活動を行うことが出来る。
ざっと見た限り、近くに消防署は見当たらないので、
消防署が到着するまでの間はこのような低スペックな武器で炎と戦わねばならないが、
これだけ密集して装備されていればかなり心強いと思う。
もちろん実際の消火活動においては、放水時の水圧コントロールというのが重要で、
このように消火栓からダイレクトで使用する場合、水圧の微調整が困難(っていうかほぼ絶望的)
になるのが難点。
基本的に消火栓は、
一般の生活用水の水道管と兼用している場合が多く、そうなると水圧が安定しない。
とくに夜間は夕食と風呂の使用により、きわめて不安定な状態になる。
いきなり必要以上の水圧が掛かって遠くまで放水してしまったり、とつぜん失速したりする。
はたから見ていると遊んでいるようにも見えるが、水圧が安定しないということはこういう事である。
そういった事情もあって、消火栓から出た水は、
いったん可般ポンプやポンプ車などに取り込んでから、
目的に応じた水圧に変換してから使用することを前提としている。
僕も何度か火事現場で消火栓ダイレクトを経験したが、あまり使い勝手の良いものではなかった。
とはいえ、「火事は出火から5分がもっとも大切」、というのが常識なので、
このように、多少大味だが、シンプルなシステムを数多く設置するのはとても良い事だと思う。
ぶっちゃけ初期消火〜中期消火までなら対応できる範囲だと思う。
きっと先人たちの教訓から生まれた発想に違いない。素晴らしい!
※初期消火=バケツの水程度で消火できる炎の大きさ。
※中期消火=目安として天井くらいの高さに達した炎の大きさ。
それにしても、材質がFRPから木箱まで、
いろんなホース格納庫があってじつに見応えのある町並みだ。
来年(小4)になると、小学校で自転車講習会があり、
それを受講すると自転車で単独路上デビューができる。
その際に必要なのがヘルメットだが、
学校の推奨するいかにもコンサバティブなデザインでは気に入らないらしく、
所用で名古屋へ行った際、これが欲しいとせがまれ仕方なし買ってやる。
ご満悦やな。
夏休みの宿題。
お中元で頂いたゼリーの箱をつかってビー玉転がしを作る。
僕が手伝ったのは、段ボールの切断と、箱そのものに強度が足りなかったので補強をした。
補強をする=重量が増える、これを最小限にしたかったので、
できるだけ各セクションを小さくし、ヨーイングを抑える工夫をした。
作品の重量が増えてしまうと、親が学校へ搬入しなければならないので、
今回それを避けるという意味でも、ボディの軽量化と剛性アップは必須だった。
あとは息子の好きなように手を入れていたが、
もともと派手なデコレーションは好きではないらしく&得意ではないらしく、
実にそっけない仕上がりとなった。
夏休みも終盤、昨年にひきつづき、
この夏も三重県/鈴鹿サーキットの遊園地&プールで一泊二日を過ごした。
毎回思うのだが、「なんとも力の抜けたリゾート感覚」、がここの売りだと思う。
乗り物も、プールも、ホテルも最新の設備とはいえないけど、どれも必要にして充分だし、
そのぶんリーズナブルで、狂気なまでの人ごみもなく、平和でのんきな感じが良い。
とはいえ、世界的にも有名な国際サーキットSUZUKAという格式もあるので、
ホテルで食べる食事はしっかりしていて、ちゃんと非日常、を味わうことが出来る。
下図は、昨年来たときに身長制限でギリギリ乗れなかったカートに挑戦する、の図。
切符を買うとき、
「40分待ちだけど待てるか?とーさんも、かーさんも乗らないけど一人で並んでいられるか?」と聞くと
「大丈夫」と言うので送り出してやったら、ほんとに長蛇の列でかなりうんざりの様子。
どうだった?と聞くと、
「面白かった。けど俺のクルマ、アクセル踏んでも反応が遅かった。
ハンドルもすぐロックしちゃうけど、あんなもんなの?」、といっちょまえの口をきいたので、
生意気言うな、と冗談で頭を小突いてやったら、ものすごい汗をかいており、
お茶飲むか?と聞くと、「飲む飲むー」と、どえらい勢いでのどに流し込んだ。
しっかり遊んだので、温泉に入って、すこし仮眠してから帰ろうと思い、
休憩室のソファーでぐったりしていると、今度は「とーさん腹減った」というので、
何が食べたいのか聞くと、「これが食べたい」とホットドッグを指差し、買ってやることに。
このように一日中子供と過ごして気付くのは、
一緒に食事をして、同じような量を食べていても、
子供はお腹が減るタイミングが早いということ。
それにしてもよく焼けたな。
Cafe Adrenaline / 水野雄一
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