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なーんかさ、アクセルぎゃんぎゃん踏んじゃってさ、強引にタックインに持ち込んでさ、「もっとケツが流れてくれなきゃ面白くねー!」みたいなこと言ってんだよ。

あんたのクルマね、FRじゃねーんだからさ、ケツ出たらだめなのよ。無理してカウンターなんかあてなくていいのよ。危ないから。Mr.ビーンじゃねーんだからさ。

でも彼らは、そんなことは百も承知でやってるわけ。基本的には曲がらないクルマを、なんとかコジリながら曲げていく。かなりエゴイスティックな運転だけど、やってる方は結構面白い。

全然関係ない話だけど、数年前、私はとある用事でお客さんのミニの助手席に乗り、東名阪自動車道を名古屋方面へ向かっていた。

予定では、午前中に名古屋へ戻るはずが、かなりきわどい時間になってしまい、運転手のS氏に、ちょっと急いでもらっていた。

この際、具体的なスピードは伏せておくが、結構いいペースで飛ばし、ミニのボディは小刻みに震えだす。それがこのクルマの限界スピードであることを如実に物語っていた。不安になった私は助手席から、「Sさん、少しくらい遅れたっていいからさ・・・」と爆音が鳴り響くミニの車内で(それとなく一生懸命に)伝えた。

「うん、わかった!」とS氏。だが相変わらずタコメーターはイエローゾーンを指したままであり、ギアはトップをキープ。まさしく怒涛の勢いで、追い越し車線を突っ走り、S氏の握るハンドルもワナワナと大きく振れ、私は両足をフロアパネルに押し付け、ずり落ちそうになる体を固定した。

と、その時!その時であった!、バックミラーに物凄い勢いで飛んでくる物体が写った!なんとそれは、サバンナRX−7(FC)であった!真っ赤にペイントされたセブンはヘッドライトを点灯し、ロータリー独特の爆音を撒き散らしながら、明らかに威嚇と思える右ウィンカーを出し、車体を左右に揺さぶってきた!その車間距離は1メートルくらいだっただろう!

もうこれで十分だ、進路を譲るべきだ!と思った私は「Sさん!」と叫んだ!すると、なんと、Sさんは何を思ったのか、4から3にシフトダウンをし、タコメーターを禁断のレッドゾーンに放り込んだ!ギュァァァァーン!とミニの悲鳴が炸裂!無謀にも恐竜セブンを振り切ろうとしたのである!

しかし物理的に言って、4速全開のミニが、シフトダウンをしたところでそれ以上の加速を得られるはずもない。いや、そればかりか極度エンジンブレーキのため、大きく減速!ミラー越しに写った、恐竜セブンのノーズが大きく沈み、急ブレーキをかけた模様だ!

さらに、その衝撃でミニのフロントタイヤはロックをし、車体がフワーッと横を向きかけた!高速道路でフロントガラスにガードレールが写るなんて、めちゃくちゃ心臓に良くない!しかも左手にはセブンのヘッドライトが!キュァァァァーッ!

間一髪、なんとか、かんとか、フルカウンターをあて、もとの車線に戻ったが、その瞬間、真っ赤なセブン左車線からワープするかの如くパシューッと、オーバーテイクをし、はるかかなたに消え去っていった・・・。

ボオオオオオオオオッ・・・・、時速70キロ。なんとも言えぬ空気がミニの車内を流れ、しばらくしてからS氏がボソッと言った。「いやあ、やっぱ無理だったね〜」と。(笑)

・・・無理だとわかっていながら何故やるのか?

無理だと思っても、やってみないと気が済まないのか。

真意は定かでないが、私の感じた「ミニ乗りのセオリー」。

負けるケンカも、また楽しい・・・



基本的に怖い思いはしたくないが、弱いものいじめよりずっと健全であると思う。まあ、安全に、合法的に、楽しむならそれもGood。ミニは意外とサディスティックな乗り物である。








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