web Cafe Adrenaline
vol.163
2011-1-13 (木)
update
since 2000
結構大切な仕事
2011年のメニュー表を作る の巻
昨年末、
立て続けにHP更新を終え、
通常業務も行いつつ、年賀状を書き終え、
あーもうしばらくパソコンとか、デジカメとか、筆で何か書くとか、
とにかくそういった創作的な行為はしたくないと思っていたのですが、
自分の脳から、
「そんなんじゃダメ、新メニュー仕上げてからじゃないとお前の2011年は来ない」、
と指令され渋々作業に取り掛かります。
そう、ここ数年続けている、「新年は新メニュー表で!」、という
じつに前向きで素晴しいけど、準備するタイミングとしては最悪な仕事。
12月下旬、
まるでカラカラに乾いた雑巾をしぼるようなモチベーションで始めます。
その中でも最も頭を使うのは、
筆でイラストや文字を書くことではなく、その下準備。
現行メニューの問題点・改善点を洗い出し、
お客さんの立場になったり、店主の立場になったりしながら、
メニューに掲載すべき内容を決めること。
それは、
ひたすら検討と決断のくりかえし。
ただそういうのは、急に思いつくものではなく、
日々の営業の中で気付くもの。
なので普段書き留めたメモや、
記憶に残っていることを寄せ集めながら考えをまとめていく。
&
おもしろそうな新商品があれば導入を検討したり、
自分で考えた新メニューを加えたり、
いろんな意味で役目を終えたと思われるメニューは削除したり、
&
ここ最近の不況で、入手できなくなるモノもあるし、
異常に値上がったために他の商品を探さないといけない場合もあり、
一筋縄ではいかない。
とくに当店で消費の多いコーヒー豆、パスタ、チーズ、トマト缶、
オリーブオイルなどは主にイタリアから入ってくるので
為替レートの変動を受けやすく毎度頭が痛い。
(※しかもユーロは超不安定&値上げは早いのに値下げは遅い!)
そのへんも解決しながらの作業となる。
書く内容が決まったら、
じゃあそれをどんな風に表現するか?
いかにメニューの紙面を埋めるか?という段階に入り、
見やすさ、分りやすさを考えつつも、
あまり事務的にならないよう、アドレナリンらしさを垂らし込む。
乾いた雑巾をいくらしぼっても何も出てこないはずだけど、
もともと好きなので掛かり出せば早い。
あーだこーだ言いつつ、鉛筆で下書き、いっきに筆入れ。
ここ数年は、書きあがった原画を当HP管理人・寺西氏にお渡しし、
あれこれ細工をしてもらい、プリントアウトまでお願いしている。
僕の性格上、結構細かい指示を出させてもらうのですが、
氏は毎回それ以上のキメ細かい配慮で仕上げて下さるので大変助かる。
フードメニューに関しては、今回あまりに時間が無かったので、
ピザや、トースト、パフェなどを撮影し、全工程をパソコンで仕上げた。(下図)
僕にとっては初めての試みだったけど、
あらためて”写真の効果/有難み”を感じた。
イメージを的確に伝えるにはやはり”見たまま”に勝るものはない。
最後は、
今回のために購入したA3サイズ対応ラミネーターでコーティングして完成。
今までは基本A4サイズだったのですが、
今回からはオールA3サイズにしました。
理由は、お客様の見易さを第一に考え!
・・・というのも確かにそうなのですが、
ぶっちゃけここ最近、自分に老眼が入ってきまして
小さい字が読みづらくなった、というのが決定打。(汗)
昨年末こうして出来上がった新メニューを客席に用意し、
よし2011年も頑張るぞ、と思うのでした。
昨年12月29日 (水)、
早朝まで消防団の夜警任務を終え、
19:00より行われる同窓会に出席するため名古屋入り。
その前の3時間くらい
フリーの時間があったので、ひとり栄をぶらぶら。
そのとき買ったのがこれらのCD。
上がイタリアのイルマレーベル所属の
有名ミュージシャンらによるカバーアルバム2枚組み。
誰もが聞いたことのあるMe
and Mrs Jones や、
Dancing Queen や、It Ain't Over Till It's
Over
などがぎっしり。
音の作りとしては打ち込み系・若い人向きなので、
当店には似合わないけど、凝ったパッケージが美しいのと、
オフタイムに何か作ったりする時のBGMに良さそうなので購入。
下は、ジャズの初心者向けとも言うべき2枚組み。
ジャケットのセンスは良くないし、MADE
IN TAIWAN
というのも?な感じ。
いまさら・・・という感じはしたけど時間つぶしに視聴してみた。
一曲目/エラのSmooth
Sailin'
がドーンとくる。
あきらかにリマスターされたクリアな音が鼓膜を直撃する。
てっきり粗悪な海賊盤みたいな作りだと思っていたら、
ちゃんとオリジナルの雰囲気を尊重しつつも、
実にバランスのとれたリマスター具合。好感が持てる。
どんどん引き込まれるように視聴を続けていくうちに
その選曲センスの良さに途中から脱帽。
収録曲の多くは持っている曲だったけど、
これはこれでアリだと思った。
って言うか、どこの誰が選曲したか知らないけど、
その人に敬意を表して買うことにした。
店頭に添えてあったポップには、
「おしゃれなカフェで流れているみたいな名曲ジャズを集めてみましたっ!」
と、ギャル文字が踊っている。
・・・うーむ、確かにそうだけど、なんだかそう書かれると
ちょっと恥ずかしいものを買ったような気分になる。(汗)
ここ3年?4年?連続/年明け一番客となったHirose氏。
ほんの気持ちですが、
気持ちは気持ちでお返しするもの。
出来立てホヤホヤの
2011年版メニュー表をプレゼントさせて頂きました。感謝!
最後に、
休み中に読んだ本の中で印象に残った一節をご紹介。
イスラエルの実業家/ヤコブ・ブラーク著
「ユダヤ人大投資家のお金と幸せをつかむ正しい方法」より抜粋
■
もし企業家たちが将来の利益を正確に予測できて、
しかもあまり楽天的な性格でないとしたら、
決して新規事業を興すような危険はおかさないだろう。
お金で幸福を買うことは出来ないが、
うまく使えば役に立つ。
幸福を手にすることが真の目的だとしたら、
たいていの人は自分のお金を正しく使えていない。
では、お金を扱う正しい方法とは何か?
1/日々の暮らしの質を高めてくれるものに、
小額ずつお金を使いなさい。
なんであれ多額の出費は避けること。
なぜならば、
それによって得られる満足感がどんなに大きくても、
享楽的適応のせいで決して長続きしないから。
2/物的財産よりも経験に投資しなさい。
衣服よりも公演のチケットを買い、
高額腕時計よりも休暇に金を使いなさい。
経験は、物的財産とは対照的に、享楽的適応にあまり影響を受けない。
もう一つの利点は、それを思い出すときに粉飾が可能だということだ。
私達のアイデンティティは、
かなりの部分が経験によって造り上げられている。
3/より多くのものを買うためではなく、
自分が働く時間を減らすためにお金を使いなさい。
社交のために時間を作りなさい。
強固な友人のネットワークと幸福との相関性は極めて高い。
■
彼の言っていることが全て正しいとは思わないけど、
ここ数年、僕がなんとなく感じていたことや実行してきたことが、
ざーっと書いてあったのでとても心に響きました。
物欲を満たすこと=幸福、しか考えられない人生は淋しいけど、
物欲を満たすために努力や我慢をすることは決して悪いことではないし、
物欲を満たしたあとに湧き上がる達成感は人に自信を与えると思う。
それがきっかけで、人とのコミュニケーションが楽しくなったり、
幅が広がったりすることもある。
逆に言えば、
自分に自信がもてるようになると
少々物欲を満たさなくてもストレスを感じない生活を
送れるようになるんじゃないか?と僕は勝手に想像する。
Cafe
Adrenaline /
水野雄一
|