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web Cafe Adrenaline  vol,  251
2014-12-17 (水) update
since 2000

30年前に買ったレコード
輸入盤の洗礼を受ける?? の巻




今年(2014年)はバンドエイドから30周年だとか。

30年前の1984年はちょうど(深夜番組)MTVなどがブームで、
「音楽は聴く時代から観る時代へ」なんて言われてました。

海外ミュージシャンが一曲のために多額の費用をかけて作る
プロモーションビデオの映像は画期的で、
当時中学3年生だった僕は夢中で観てました。

そんなある日、たしか30分だか1時間だかの特別番組で、
バンドエイドの特集が放送されます。

レコーディングスタジオに入るところから
打ち合わせ、雑談、唄入れ風景など、ドキュメンタリータッチで描かれ
最後に「Do They Know It's Christmas?」がノーカットで放送されました。

イントロからトレバーホーンらしさが全開で、
ボーカルは、ポールヤングからはじまり、
人気絶頂期だったボーイジョージ(カルチャークラブ)、
大好きなフィルコリンズの激しいドラミングが入り、
ジョージマイケル(ワム)、
メイクをばっちり施したサイモンルボン(デュランデュラン)、
スティング(ポリス)、
トニーハドリー(スパンダーバレエ)、
ボノ(U2)
と繋いでいき

さらに間奏で、
ポールマッカートニー、
デヴィッドボウイのメッセージが入る。
このデヴィッドボウイの声がたまらなくセクシーでやられましたね。

買うことを決意。




そして翌日(当時僕はは名古屋市北区に住んでいて)、
自転車に乗って近所の馴染みの商店街のレコード屋へ買いに行きます。

しかし店主から、
「問屋へ問い合わせたけどうちみたいな小さい店には割り当てが無いんだ」
と言われます・・・が、いったん「買う!」スイッチ入ってしまったので、
そこから自転車で15分くらい走り、
名古屋市中区栄(=名古屋の中心部)へ行きます。

当時はメガストアのような大型店は無く、
当然インターネットも無いので、どの店に何が置いてあるか分からないので、
一軒一軒探し歩くしかありません。

あちこち探し回りましたがすべて売り切れか未入荷という状況。

そもそも、このバンドエイドは結成から
「Do They Know It's Christmas?
」の発売に至までの期間が短かったため、
供給体制が十分ではなかった、
※なんとレコーディングしたのが11月25日

そして世界同時発売であったものの、
日本国内でのプレス(生産)はゼロ。

その主な理由は以下3点。

1/日本のレコード会社間の軋轢。
例えば、
ボーイジョージ(カルチャークラブ)はヴァージン所属なので日本では東芝EMI、
ジョージマイケル(ワム)はエピック所属なので日本ではCBSソニー、
スティング(ポリス)はA&Mなので日本ではアルファレコード、
といった具合。

当時としては他社合同という前例が無かったと言うが、
それは海外のレコード会社も同じこと。
なんせレコード史上初の試みだから。

2/急な話にもかかわらず作品のコンセプト上、
実質の販売期間がクリスマスまで(が勝負)という短さ。

3/利益はチャリティーとして寄付という大前提。

これらの難題を早期に解決できず、
各社の妥協点がみつけられず、
日本はすべて輸入盤に頼るという状況となった。

これが日本における商品不足の原因。

このへんのチャリティーに関する理解度、成熟度、
そして企業としてのイメージ戦略の巧さは、
欧米の方がはるかに進んでいましたね。





それでも、なんとかライナーノーツだけは作ります。
解説文は湯川れい子。

ただ余分だったのはジャケット表面に貼られた円形のダサいステッカー。
せっかくピーターブレイクがデザインしたカッコいいジャケットが台無し!

ちなみにピーターブレイクの代表作はこれ・・・





やはり似てますね。

このごちゃごちゃ感と、毒さ加減、最高です。
つくづくステッカーが邪魔してると思います。

結局、何軒探し回ったか忘れましたが、しぶとく一枚を入手!

さっそく家に帰って聞いてみましたが・・・
残念ながら一箇所、針が飛ぶんですね〜

つまり典型的な壊れたレコードの症状。
同じところを延々と繰り返す。

よくみると異物混入のプレッシングバブル(気泡)状態・・・(下図)



で翌日、買ったお店に行って現物を見せて、
交換してくれるよう頼みましたが、すでに完売状態で代わりの品が無く、
返金ならできますけど、と言われる。

しかし今ここで手放したら二度と入手できなくなるのでは?と思い、
返金を断り・・・あれから30年・・・今でも所有しています。

今じゃネットオークションで二束三文で取引されてますが・・・



とにかく当時、中学3年生の自分にとって、
人生初の輸入盤レコードであり、12インチシングル盤でした。
せっかく手に入れたのだから、そう簡単に手放したくないと思ったんですね。

なにより、”日本のレコード作りとの違い”を痛感。
これをこの時期に体験できたことは大きかった。
それは今でも尾を引いています。

まず匂い、今までに嗅いだことの無い不思議な匂い。
僕が買ったのはフォノグラム社の英国盤。(=本国盤)
これがイギリスの匂いかあ、と思いましたね。

※ちなみに日本へはマーキュリー社の米国盤も同時輸入されていた。

そしてジャケットの紙質の悪さ=薄さ。(下図)
印刷技術もなんとなく日本の方が優れているような気がしましたね。



このペラペラさに当時驚き。

そして日本では当たり前の静電防止ビニール袋に入っていない、ということ。

なんという無造作な!と思いましたね。

で、先程の針飛びの件でしょ。

普通ならもう嫌になる要素だらけなんですけど、
それらを帳消しにするくらい音質が良かった。

フィルコリンズの生々しいドラムの音は何度聴いても鳥肌が立ちます。

一言で言えば、
レコードから感じる(日本と)外国との文化の違い、
この楽しみ方を知った瞬間でした。







まーなにかと思い出深い一枚です。

PS/その後、針飛びの件ですが、針圧調整機能のついたターンテーブルを購入し、
標準針圧よりも少し高めにしてやることで針飛びがなくなり、
普通に聴けるようになりました。

ただしその箇所にプチノイズは出ますが。


















そういえば先日、マックショウのライブが中津川でありました。
はじめて観ましたが圧巻のステージでしたね。
とても文章で表現するのは無理。
男臭くて最高でした。

さすがに写真撮影は出来ませんでしたが、
久しぶりに手ぶらで観戦することができ、楽といえば楽でした。
と同時に、「あ〜今のシーン撮りたかったな」と思う場面も多々ありました。

多くの物販が並んでいましたが、レコードが無くて残念。

で翌日、どうしてもマックショウのレコードが欲しかったので、
アマゾンで購入しました。(下図)




2枚組みのベスト盤。





この、昭和、不良、バイク、リーゼント、ロックンロール、
というキーワードで成り立っているバンドって、
今となっては貴重ですね。



Cafe Adrenaline / 水野雄一






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