web Cafe Adrenaline vol.189
2011-10-31 (月) update
since 2000
ヨタハチ
トヨタスポーツ800 通称 ヨタハチ / カッコイイ ウツクシイ の巻
40年以上も前の日本車ですが・・・洒落てます、っていうか感動すら覚えます。
きっとヨタハチも、少ない予算と、たくさんの妥協によって作られたと思うのですが、
チープな印象はありませんし、小さくても凛としているところがカッコイイ!
「いやいや、この時代はこういう風にしか作れなかったんだよ」、
と言われればそれまでですが、
ボディ外板にプラスチックの部分と、鉄の部分とか混在していないのが、
何十年たってもみすぼらしく見えない、という理由のひとつだと思います。
新品のときには分かりにくい、(もしくは誤魔化しがきく)、質感ですが、
時間というのはとても残酷なので、
最終的に、「いかに劣化したか?老けたか?」、をあからさまにします。
とくに古い車は、古くなればなるほど実用には使われず、
観賞用としての要素が強くなるため、質感の良し悪しは観賞上、
重要なポイントとなります。
もちろん優れたデザイン性も重要視されますが、ここ最近の流れからすると、
あまりにも身の回りの製品(クルマに限らず、家も、洋服も、ついでに音楽も)、
の質感がお粗末なので、少々無骨でも、不細工でも、そっけないデザインでも、
質感のしっかりした物に関心が高まっているように思えます。
そしてそれは往々にして’50年代〜’60年代末期にかけての製品に多くみられ、
雑誌などではそういった諸々を、「本物」、もしくは、「ヴィンテージ」、と呼び、
モノ選びに対するひとつの価値基準/判断基準として、
僕らの生活に浸透しつつあります。
Cafe Adrenaline / 水野雄一
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