web Cafe Adrenaline vol.165
2011-3-04 (金) update
since 2000

コーヒー豆よ！
僕らの踏ん張り時 の巻

ここ最近、食品の値上がりが報道されています。
とくに今回はコーヒー豆が大々的に取り上げられてます。
アドレナリンも例外ではなく、この3月から仕入れ値がいっきに20%もアップ。
「まじかよ〜」って感じですが、悲しいかな僕らの業界では日常茶飯事です。

サラダに使うレタスなんか、
長雨だと一玉/100〜200円前後のものが
いきなり400円くらいになったりしますし、

数年前に起きた
「これからの燃料はバイオエタノールだ！」みたいな時は、
小麦をつくっていた農家がいっせいに原料となるトウモロコシを作り始め、
小麦の価格がえらく高騰したこともありました。




で今回、
値上がった原因は3つあると言われています。

まず1つ目が、コロンビアの不作によるもの。

2つ目が、新興国の需要拡大によるもの。
メディアでは中国での大量消費みたいなことが言われていますが、
もちろんそれもあるのですが、実際にはブラジルが好景気で
ブラジル国内の貧困層の消費が飛躍的に伸びた、
というのが最大の要因らしいです。

3つ目がファンドによるもの。
これが深刻で、各国の首脳陣らが
「もうやめてくれ」みたいな事を言っているそうですが、
そんなことで投資家たちが「うんわかった」と言うはずもなく、
世界中で買い集められたコーヒー豆が大量に倉庫の中で眠っているそうです。

これはいずれ市場に開放されると思うのですが、
僕が気にしているのは、その間の保存状態です。
ちゃんと分かった人が管理していればヴィンテージ豆として熟成しますが、
(※ヴィンテージと呼ばれるのは10年以上熟成が必要だけど・・・)、
そうでない場合は単に鮮度が落ちるだけ。

ほんと、やめてほしい。




で、各メーカーは、
”とりあえず”の対応を表明しています。

マクドナルド、スターバックス、ドトールは、
「独自の調達ルートがあり、現段階では影響が比較的小さいうえ、
消費者の節約志向が根強く、値上げは受け入れられないと判断」、
との理由から基本的には値上げはしない、との事。

とはいえ、各社ともこの状況が長引けば
収益の圧迫になるだろうと懸念。

一方、
キーコーヒーは、3月から市販・業務用を5年ぶりに値上げするほか、
味の素ゼネラルフーヅも2月から容量減による実質値上げに踏み切る。





ちなみにアドレナリンは・・・

・・・社内消化することにしました。

値上げは一切せず、内容量も減らさず、
すべて今までどおりに提供させて頂きます。

もちろん経営面からみたら
今後、コーヒーに関する利益率は確実に減りますが、
それ以上に心情的な部分が大きかったです。

たかがアドレナリンのコーヒー一杯の値段を据え置いたくらいで、
世の中が活気付くとは思えませんが、それでも、
景気と一緒に気持ちまで落ち込んでしまってはダメじゃん！と思うからです。

(念のため)
値上げする＝不況に負けている、とは思いません。

ただ、自分のところで値上げの連鎖を断ち切る、
という自負は経営者にとって新たなモチベーションを生むと思います。

僕は今の時期、
そういった思考が大切だと考えています。

今やっておきたい地味な工事

下水に関して、結構気を使って掃除をしてきましたが、
さすがに7年を超えると、どうしても臭いが気になります。

「飲食店なんだから仕方がない」、
と思えたらさぞかし楽なのでしょうが、なかなかその境地に至りません。(苦笑)

というわけで、

2011年2月9日 (水)、排水溝の工事をお願いしました。

なんだか物々しいカウンター内ですが、
排水溝の周囲を15cmくらい掘り下げるので、粉塵が飛び散らないよう、
このようにブルーシートを掛けて、その中に入って作業をして頂きます。

お花を飾ったり、消臭のモノを置いたりするのも良いと思いますが、
今回は、根本的な問題に対して大ナタを振るう、という判断をしました。

その甲斐あって、ピシャリと臭いを断ち切ることができました。

つーか、なんとも地味な内容でお粗末さまでした〜(苦笑)






Cafe Adrenaline / 水野雄一