web Cafe Adrenaline
vol.152
2010-11-04 (木)
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since 2000
カミチーノ
台風を蹴散らし?
もうすぐ生誕20周年を迎えるカプチーノ軍団、キタル の巻
10月31日 (日)
台風14号の接近にともない、ご予約前日になって
ポルシェ乗りのイッチー氏より正式にキャンセルの電話が入った。
といっても中止ではなく延期ということで、
日程が決まり次第あらためて予約を入れ直してくれるという有難いお話。
進路予想図はニュースで見るかぎり”上陸しない”ということだったが、
どのみち雨っぽい天気に変わりなく、ある程度予想はしていた。
で、電話を切ってから数時間後・・・ふたたび電話が鳴った。
「明日、31日なんですけど、空いていますか?
お昼頃に16名くらい、カプチーノで伺いたいのですが・・・」
なんたるタイミング・・・正直ちょっと鳥肌が立った。
ポルシェ軍団/14名のキャンセルの数時間後に、
カプチーノ軍団/16名のご予約を頂いた。
”捨てる神あれば、拾う神あり” と言うより、今回は、
”見送る神あれば、それを拾ってくれる神あり”、といった感じで、
まったくこのご時世になんとも重ね重ね有難いお話です。
以上のような理由で今後、僕の中では、
カプチーノのことを、神チーノと呼ばせて頂くことにします。(苦笑)
小さなカップに、
濃厚なエスプレッソと、泡立てたミルクをそそぎ、そこへシナモンをトッピング、
それがカプチーノ、このクルマの名前の由来。
てっきりジム二ーとアルトワークスさえあればOKで、
あとの売り上げは社用車アルトと、エスクードでまかなう・・・のかと思いきや、
1980年代後半、バブル到来。
バブルの恩恵なのか、
手堅い経営で有名なスズキ自動車が1991年、
いい意味で血迷って作った軽スポーツがこのクルマ。
縦置きエンジンはアルトワークスからの流用、
4輪ダブルウィッシュボーンの足回り、
そして、タルガ/Tトップ/オープンと3種類のルーフが楽しめる凝った作りで、
みごと車重700キロにまとめたのは素晴しい!
それにしても、
今回まじまじと見てみると(いい意味で)じつに男臭く、
しかも妙に昭和テイスト、軽ボーイズレーサー健在なり、といった感じ。
狂気なまでの動力性能とか、恐ろしく短命な消耗部品とか、
メンテナンス性を無視した設計の代償をユーザーが負わなくてはいけない理不尽さとは、
まったく無縁の世界。
純粋にガソリン代とタイヤ代さえ払っておけば、あとは運転技術の向上と、
一般道をスイスイ駆け抜ける喜びを味わうことが出来る。
まじめな日本人が作った健全なる趣味クルマのエントリーモデルであり、
維持費の安さと、他では味わえないシンプルでダイレクトな操縦感覚は、
ボーイではなくなった多くの男たちをも魅了する。
あっぱれカプチーノ!ばんざいカミチーノ!
Cafe
Adrenaline / 水野雄一
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