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web Cafe Adrenaline vol.88
2009-2-03 (火) update
since 2000


Bonjour ! BX
〜普段あまり見かけることの無いBXですが、いかにも”らしい”出会い〜



つい此間の休日、家族を乗せて、国道19号を大した目的もなく走っていました。
width="720" height="316" ちょうど夕方のラッシュが始まる頃で、道路は込んでおりますが、そこそこのペースで流れています。

だいたい時速60キロでしょうか、
がーっと流れて、ぴたっと止まっての繰り返し、こころなしか各車、苛立っているようにも見えます。
そう、ある意味、最も接触事故が起こりそうな気配に満ちています。

そんな走行中、
一瞬、僕の右目のわずかな視界に映った小さなブルーの物体!、ン?今のはナンだ?!

対向車線の、さらにその向こうの、駐車場の奥にそれは鎮座していた。
距離にしてざっと50〜60メートルくらい先の一角、おそらく、
肉眼では3センチ程度にしか確認できなかったはず。
視界に入った時間は、0.5秒弱か。

・・・ここからが自分でも阿呆だと思う瞬間。

1/瞬時にして、それが「シトロエンBXブレーク」だと認識したこと、
2/「いますぐUターンして現場へ駆けつけろ!事件は起きている!」、と脳から指令が出たこと。
3/そして、なんのためらいもなく速やかにUターンをし、同乗する家族に、「事件発生!ただちに現場へ急行する」、
と伝え、サイレンを鳴らしたこと。(←これはうそ)

助手席のかみさんは、またか・・と呆れているものの、
前途したように、大した用事もなく、なんとなく回遊している状態だったので、「何の事件?」、という風だった。

そして現場へ到着。

さすが阿呆、大正解、パーフェクト!しばし鑑賞タイム。

現代のクルマ作りにおいては重要視されるであろう、
燃費、生産効率、衝突安全性、メカニズムの信頼性などは言うに及ばず、
至れり尽くせり豪華装備などなど・・全項目において満たしていないクルマが目の前に横たわる。
見た感じ、塗装面に関して言えば、古き、悪しき、フランス車のそれである。

しかし、デザインの魔力はそういったものを超越するらしい。

ヘタすると紙を切って貼ったようにも見える直線的できわめて単純な造形ではあるが、
奇才/マルチェロ・ガンディーニの手に掛かると、なんとも未来的で、人の心に訴えかける何かが宿る。

もうすぐ6歳になる息子は、「なんかカッコえー!」、とちょっと興奮気味。
かみさんはノーコメント、しかし、興味がないなら絶対に見向きもしないタイプの人物。

すると、こちらへ近づいてくる親父さんを発見。
つーか、ここは某・飲食店の駐車場であり、その様子からすると、この店の大将らしき人物。

第一声、「あんたかね?このクルマの持ち主は?」、とちょっと怪訝そうな表情で言った。

「いえ、違います、このクルマが珍しかったのでちょっと見せてもらっているところです。」、と僕。

大将:「ふーん、そうかね。うちも困ってんだよねー」
僕 :「え、何がですか?」

大将:「2〜3日前に、すぐそこで立ち往生してさ、動かなくなったからここへしばらく置かせてくれって・・・」
僕 :「ほう」

大将:「で、すぐに取りに来るからって言うからOKしたのに、そっから何の音沙汰無しなんだよ〜」
僕 :「持ち主の連絡先とか聞かなかったんですか?」

大将:「おう、すぐに取りに来るって言ってたからよー」
僕 :「はあー」

大将:「まったく困ったもんだ・・・・、ところでー、これって、そんなに珍しいクルマかね?」
僕 :「そうですね、今となっては絶滅寸前ですね。」

大将:「どこのクルマ?」
僕 :「フランスのシトロエンBXというクルマです。」

大将:「しらん、聞いたことない」
僕 :(苦笑)「・・・まあ、何にしろ、よく壊れるクルマです、だからこうして置いてあるわけですから・・・」

大将:「そうか・・・それにしても困ったもんだ。ま、もうしばらく様子見るけどよ。」
僕 :「・・・ですね、ところで、こちらのお店は何時からですか?」

大将:「(夕方)5時から」
僕 :「そうですか、じゃもうオープンの時間ですね、ではまた近いうちに寄らせて頂きます!失礼します」

と言いい、そそくさと現場を離れた。

・・・うーむ、そうか、やはり、”わけあり放置車両”であったか、と妙に納得。















しかし、暫定的とはいえ、”わけあり放置車両”で、
しかもそれが、”シトロエンBXブレーク”ともなると、
クルマ好き、フランス車好きにとっては、たまらない話のネタである。

まして、ここら界隈では、まずお目にかかることのないであろう珍しい個体・・・










よって・・・
























翌日、撮影決行!(笑)
























これは国道19号と並行した裏道から撮影したもの。

やっぱカッコえー!(笑)

このマフラーの曲がり具合、泣かせます。
そう、荷物を積み下ろしする際に、排ガスが足に当たらぬよう配慮されているためですな。

フロントのボンネットと、リアのハッチゲートは、FRP樹脂製。

左ハンドルというところまでは良かったのですが、ATというところが残念というかホッとしたと言うべきか・・。
もし、これが5速マニュアルだったとしたら、かなりグラグラ心が揺れ動いたと思います。(苦笑)




















・・・そして一週間後、性懲りも無く、また見に行くとすでに撤収されており、ちょっと残念。(苦笑)

またどこかでお会いしたい、そんな味のあるクルマでした。




ありふれた日常に不時着した、”旧仏製・小型宇宙船クルマ”のお話でした。(笑)

このクルマのオーナーさん、見てたら連絡くださーい!
つーか店に遊びに来て下さーい!コーヒーでもごちそうしますよー!(笑)











Cafe Adrenaline/水野雄一




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