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web Cafe Adrenaline vol . 47

2007 6-15 update since 2000


Making of かき氷


6月とはいえ、そして梅雨入りしたとはいえ、
思いっきり晴れてしまうと、イッキに気温は30℃近くまではね上がり、
古いクルマを乗っている人だと、水温計の針が禁断の100℃を超えそうになると思われ、
反射的に、後付け電動ファンのスイッチに手が伸びる、みたいな、そんな季節になりました。

そんな頃、アドレナリンでは、アイスコーヒーがじゃんじゃん出るようになり、
あちこちのテーブルから、からんころん、と、
ストローでグラスの中の氷を混ぜるあの、涼しげな音が聞こえるようになると、
僕も反射的に、「あーそろそろ、2階の倉庫から、かき氷機を降ろしてこんとなぁ」、と思います。

というわけで、
先日、この中津川でも29℃をマークした定休日に、「かき氷メニューの準備」というか、
試作というか、(単に食べたかったから作っただけじゃねーか?)、のようなものが行われました。
今回は、そのときの模様をレポートします。
まあ、かき氷機の試運転と、僕らの準備体操をかねて、といったところです。どぞ!



準備体操にもいろいろあるようで、
僕としては、去年のメニューのおさらいをひと通り済ませ、
で、今年のメニューを決める上での検討材料としたい、思っていたんですが、
ですが!、
相変わらず恐ろしくマイペースなカミさんは、画像のように、いきなり完熟したバナナを持ってきて、
ミキサーの中に千切って入れ、はちみつを入れ、牛乳を入れ・・・



は?、ミキサーで、ジャ〜ン!って・・・、バナナジュース?、思わず陽介も目が点!




チョコバナナかよ!(笑)

まあ、味は、想像したまんまでして、コクがあって、
完熟バナナ特有の臭みを、チョコが上品に消してくれて、
逆に言えば、チョコバナナジュースを冷凍庫に入れ、凍る寸前のところを取り出し、
スプーンでサクサク割りながら食べる、みたいな感じかな。そう、キンキンに冷えたバナナジュースやね。

美味しいよ、美味しいんだけどさ、これは商品にならないよ。(笑)
申し訳ないけど、手間とコストが掛かり過ぎるからなー。

名古屋/池下駅近くの「フルーツブティック・ごとう」みたいに、
フレッシュジュース(またはソース)専門ならいいけど、
それ以外の店が、この手のメニューをやると絶対に、途中で挫折すると思う。
※「フルーツブティック・ごとう」
本来は果物屋さんなんだけど、そこのオーナーが、熟しきって売り物にならなくなった、
ブドウやら、パイナップルやら、マンゴーやら、ライチなんかを、ミキサーでジャ〜ンして、
かき氷に掛けて出したら、これが大ヒット!
今では立派な店として、ちゃんと客席もあって、夏場は長蛇の列を覚悟!、
そして、それが嫌な人は冬でもやってますから是非行くべし!(笑)


僕がこういうこと言っては良くないかもしれないけど、
あくまで商品として、コンスタントに売っていこうと思うなら、
試作段階で、「ちょっと簡単に出来すぎるかなあ?もう、あと一手間、二手間、掛けてもいいかなあ?」、
くらいの完成度でスタートして、(あくまでもプロレベルの話で)、様子を見て、
作る側が慣れてきてから、
必要に応じて、アップグレードをした方が、より確実に良い物を提供できると思うんだよね。

なんでかと言うと、
飲食店で働いた事がある人なら、なんとなく理解してもらえると思うけど、
飲食店の営業ってさ、もう、めちゃめちゃライブ感覚じゃん。

毎日ちょっとづつ違うし、
毎日フタ開けてみないと分かんないし、
わおー、これまで培ってきたスキルが全く通用しねー!なんてこともザラだしね。

だいたい、いつ、誰が、何人、来店されるかなんて全く分かんないし、
また、何をオーダーされるかも分かんない。
尚且つ、数分後に、また別のお客さんが来店される可能性だって充分ある。

とにかく不確定要素が多すぎる。

何か一つの仕事に専念する、できる、なんてことは、ほとんどありえないし、
その場その場で、やるべき仕事の優先順位が目まぐるしく変わるし、
そんな状況下、丁寧に、素早く、片っ端からクリアしていかないと、お客さんに迷惑が掛かる。
それと並行して、常に、店全体の流れも把握していなと、
サービス面で後手後手に回る可能性も大!
これも困る!

だから、いくら試作や練習で、「素晴らしく手の込んだ絶品メニュー」が出来たとしても、
それが作るのに、あっぷあっぷのメニューだとさ、もう、生きた心地がしないと思うんだよね。
通常のレギュラーメニューをやりつつ、
季節限定メニューまでやる、となると、
はたして、その味、本番で再現できるか?、となると、けっこう怪しい。つーか難しい。

ま、けっこう魅力的だけどね。
フレッシュソースのかき氷はさ。

もし、この夏、機会があれば!、条件が整えば!、トライしてみます。(笑)


そして、6月15日 (金)より、かき氷メニュー、始めました!



やっぱ、日本の夏は、「日焼けした子供」、「ランニングシャツ」、「かき氷」、やね。
陽介は、4歳になり、幼稚園の年中組です。
ほぼ毎朝、片道30分くらいを道のりを、(しかも結構な山の中を)、
近所の小学生らと混じって歩いて通園しています。

というのも、(私立じゃないのに)、幼稚園、小学校、中学校が、ひとかたまりになっていて、
校内まで小学生が付き添ってくれるので、ホントに有り難い環境です。
ま、単に、スクールバスというシステムが無いから、
(つーか、一切の制服も、制帽も無い!だから、みーんな普段着!/笑)
歩いて行くか、親がクルマで送迎するか、しかないんだけど、
これも考え方一つで、
たった4歳で、実際に路上に出て、交通ルールを学んだり、
小学生のお兄ちゃん、お姉ちゃんらと混じって、会話を通じて、なんとなく上下関係を学んだり、
あとは否応無しに基礎体力が身に付いたりと、
ま、それなりのリスクはあると思うけど、
けっこうメリットも多いんじゃないかな、と僕は思っています。



今年は、かき氷のメニュー表を、このような手作りスタンドで止めることにしました。(なんじゃこりゃあ!笑)
極小ウッドクリップは100円ショップにて、40個入りのモノを購入。
それを、その辺にあった端材を5センチの長さに切って、木工用ボンドで貼り付け、台座としました。
一個当りの原価は3円弱。
実際に使ったクリップは11個なので、残り29個は、また何かに使えるはず。

で、肝心のメニュー内容ですが、若干の値上がりがありました。

というのも、昨今の原油高と、ユーロ高、それに加え、
バイオエタノール燃料の普及による、砂糖系の原材料が高騰、が一因と、
あとは、昨年やってみて、何度かのマイナーチェンジをする際、
どうしても社内消化できなかったコストの問題もありました。

氷いちご・・・¥400ブルーハワイ・ココナッツ風味・・・¥500
チョコいちご・・・¥600はちみつレモン・ヨーグルト風味・・・¥600
キャラメルみるく氷・・・¥600

トッピング/あずき・・・¥50 ・アイスクリーム・・・¥100

とはいえ、ドリンクとセットで100円引きとなりますので、お得感はあると思います。
例えば、
キャラメルミルク氷(¥600)に、アイスクリームをトッピングして(¥100)、
そのあとに、ホットコーヒー(¥400)を飲んだとしても、(¥100引きで)、ちょうど千円でしょ。
たぶん、この設定ができるのって、うちだけだと思うんだけど、どかな?(笑)



ついでにメインのメニュー表も、2年ぶりに作り直しました。

とくに大きな変更は無いのですが、この2年で気付いた細かい部分を修整したり、
お客さんから頂いたリクエストにお応えした部分が少々。

前号で紹介した看板作りと同じような手順で、
まず、パソコンで文字の大きさ/書体を設定し直し、
レイアウトを決め、久しぶりにイラストを描いて、それを貼り付け、
プリントし、それを12部カラーコピーし、
仕上げはラミネート加工・・・という工程やね。

1996年のオープン時に作ったモノだけが、友人のデザイナーに依頼したけど、
それ以降、すべて自分で作っています。
もう、これまでに何回メニュー変更したか分からないけど、
過去のバージョンの全部を保管してありますので、
また機会があればご紹介したいと思います。










ジャズ+ボサノヴァ=淡々と
1963/”BRAZILLIANCE VOLUME 3”/BUD SHANK & LAURINDO ALMEIDA



今回のレコード紹介は、
1963年、アメリカ西海岸/カリフォルニアのワールドパシフィックレコーズというレーベルが発売した、
”BRAZILLIANCE VOLUME 3”、という作品。

時代背景から考えると、この頃すでにモダンジャズのブームは下火であり、
帝王と呼ばれたマイルス・デイビスも、多くの聴衆から指示されたのは60年代前半までで、
’67年頃からは、普通の人が聴いても全くチンプンカンプンで、難解な音楽活動が目立っていく。

いっぽう、’62年、あのビートルズが鳴り物入りでデビュー。
業界では、しょせん一過性の人気だろ、と思われていたが、
どっこい、レノン&マッカートニーの作り出す、甘く、切なく、エネルギッシュで、美しい曲たちは、
世界中で愛され、音楽的にも高い評価を受けた。
アメリカをはじめ、ミュージックシーンの中心は、
人も、お金も、ものすごい勢いでロック界へと移行をしていく。

ジャズの衰退と、ビートルズの登場は、
一見、なんら関係ないように思えるが、僕は大あり(じゃないか?)と思う。

そんな最中、1958年、ブラジルのリオデジャネイロで、
「ボサノヴァ」、(※ポルトガル語で、新しい傾向、という意味)、が誕生した。

その陽気で、ゆったりとした、繊細な音楽は、
’60年代に入ると、ジャズミュージシャン、(とくに白人たち)、に受け入れられ、
実際に、多くの演奏がレコードとして残されている。



バド・シャンクが、フルートとアルトサックスを吹いて、
ラウニンド・アルメイダが、生ギターを弾いています。

アート・ペッパーと同時期に、モダンジャズ黄金期に活躍したバド・シャンク。
長身で、キリっと二枚目だったが、いかんせん相手が悪かったかも知れない。
天才(鬼才?変人?)アート・ペッパーの、ズバ抜けた演奏テクニックと常に比較され、
まるでオーラが無い、みたいな酷評を受けた。

少なくともジャズ界に限っていえば、、
麻薬におぼれ、ぐちゃぐちゃな人生を送っていたアートペッパーでも、
ほい!、と、ひとたびサックスを与えると、「何で?!」、というくらい、
湧き水の如く、美しいメロディを奏で、圧倒的な商品価値があったわけだ。
ライブをやれば超満員、レコード作れば上位にランクされる。

かたや、
真面目にコツコツ練習して、トラブルとは無縁の生活を送っていたバド・シャンクは、
ほい!と、サックスを与えても、「で?」、というくらいの印象しか残らなかった。

普通の人が、普通の人の演奏を聴いても、とくに感動しない、できない、ということだろう。

そんな長年の屈辱を晴らすかのように、どっぷりモダンジャズの世界から、
片足をボサノヴァに突っ込んで、さぞや伸び伸びとしたプレイをするんだろうなと思いきや!、

・・・(笑)、やっぱ普通なんやね。

けどさ、このアルバムでのバド・シャンク、決して悪くない。僕は好きだ。

ボサノヴァって、血湧き肉踊る!みたいなスリリングな演奏や、
心臓をワシ掴みされるような、「うげ〜やられた〜!」みたいなドラマチックな演奏は、必要ないわけじゃん。

クールに、淡々と、やってのける。
それがいいんだし、それがバドのキャラクターにうまいことフィットしたんだと思う。

A面の4曲目で、バリバリのジャズの名曲「Round Midnight」をやってるんだけど、
まあ普通!(笑)、
もうちょっと内容膨らませろよ、って思うんだけどね。
けど、それを膨らませちゃったらバドらしくない。(ひどい言い方だけど。)

なんつーか、深夜、ウィスキーの入ったグラスを片手に、
ターンテーブルの上を回るレコードを眺めながら、あれこれ物思いにふける、というより、

今の季節のような夕方、不快指数がぐっと上がって、
さあこれから、まとまった雨が降りまっせ!、という時に、
中国製のCDラジカセで流す。
そして、真剣に聞かない、何かしながらの、「ながら聴き」がお薦め!(笑)

なんだか、ものすごく馬鹿にした感じだけど、決してそんなことは無くて、
このワールドパシフィックレコーズというスタジオで録音すると、
とにかく、「除湿された音」、になるんだよね。
もう、カラッカラ!素晴らしいの一言。
ニューヨークじゃ絶対ムリな空気感、音のドライ感やね。

それはチープなラジカセでも感じる事ができる。
だからこそ試して欲しい。

僕が音楽を楽しむ中で、「どこで録音されたか?」、ということを頭に入れて聴く、
というのがあるんだけど、やっぱ海沿いの地域で録音されたレコードは、夏にピッタリやね。









カフェ・アドレナリン./水野雄一






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