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since 2000 web Cafe Adrenaline vol.23
2003-9-16 update


べつに宝くじ当たったわけでもなく、(私にしてはめずらしく?)数年前からきちんと計画を立てて、多くの方のご協力のもと、しかるべき準備を経たのちに、2003年8月31日、ここ岐阜県中津川市に住居&店舗を構えることができた。1996年10月に愛知県名古屋市にカフェ・アドレナリン・を開業した時点には想像もしなかった環境で、毎日、相変わらず、コーヒーを立て、ピザを焼き、時より子供の面倒をみ、四六時中ジャズを聴きながら生活している。

いろんな方に今の感想は?と聞かれるが、一般の方には「いや〜こっちは本当に、のんびりしてますね〜」と笑顔で答え、クルマ好きの方には「アルピーヌ、売るんじゃなかった!」と真顔で答えている。(笑)

※前号まで、溢れんばかりの愛情と、わずかな小遣いを投入しながら、あちこちレストアを施し、ファミリーカーとして乗ってやるぜ!と豪語していた我が’89アルピーヌV6ターボだが、その後、エアコンの不調が発覚し、あえなく売却され、ファミリーカーの座を後任のスバル・ヴィヴィオ/ビストロに譲ることとなる。ご存知の方も多いと思うが、この年代のヨーロッパ車のエアコン・トラブルは深刻で、まさに「湯水の如く」修理代が必要となり、その用途がファミリーカーともなれば完全に容疑が固まったとみなされ、極刑を免れることは出来なかった。


まあ、とにかく歩行者、交通量、信号、路肩駐車などが極端に少なく、それに反比例して、地形を生かした連続するテクニカル・コーナーや、エンジンパワーがものをいうアップダウンの激しい峠が豊富で、ごく当たり前に日常生活に組み込まれており、言ってみれば、毎日がヒール&トゥであり、アウト・イン・アウトであり、アンダーステア―であり、オーバーステアーである。

嗚呼、是非とも、こういうステージで80年代のフレンチスポーツを堪能したかった!と深く、深く、後悔している次第である。(笑)


さて、肝心の商売の話。実際にニュー・カフェ・アドレナリン・に対する反応はどうなのか?まず第一に、一切の宣伝広告をしていないということ、そして看板を見ただけで何屋かわかる人が少ないこと、ついでに店名が読めず、店の佇まいからみて「安易でフレンドリーなチープさ」は皆無ということ、当然「黄色いクルクル灯」も無く、イーゼルに安っぽい黒板を固定し、チョークで「モーニングサービス」とか「本日のランチ/和風ハンバーグ」とかも書かない。

べつにそれが、いいとか悪いとかの問題じゃなくて、私には私なりのカフェ論があるので、一般的なセオリーに習う必要は無いと考えている。ただ最終的に、誰に何を言われようと、ド定番のセオリーを一生懸命実行したところで、売上の保証なんて無いし、こういう店にはこういうお客さんが来る、という従来の考え方はこの先通用しないと思う。特に個人店の場合、結局はオーナー次第ということ。

私はこれらを名古屋時代に学んだ。


はたからみれば、なんとギャンブル性の高いオープンじゃ!と思われるかも知れないが、せっかく新しい土地に移って、既存の飲食店と違った趣向ではじめるのだから、ありきたりのデビューではつまらない。幸いにして、交通量の多い道路に面していないので、本当に偶然か、うわさを聞きつけてか、もしくは私が道端でこのような店を始めましたので是非来てやってくださいとお願いしない限り、なかなかここには来て頂けない。

いずれにしても、クチコミでしか店の存在をアピールしないのは名古屋時代と同じで、お客さま自ら、わざわざ探して来て頂くという行為そのものに、「自分の行きつけの店」、あるいは、「隠れ家的存在の店」という特別な意識をもって頂きたいからである。(もちろんその間、売上的に不遇な時間が続くが、そこら辺のサジ加減は私の最も得意とするところなのでご心配なく。)

おかげさまで、オープンしてもうじき1ヶ月になるが、反響はまずまずで、大半の方は恐る恐る入ってみえるものの、いったん席について窓の外の景色を一望していただくと、何やら「ほぉ〜」と納得して頂き、ひとたびドリップしたてのコーヒーをすすって頂ければ、それこそカフェ・アドレナリン・がご用意した「非日常」を味わって頂けるという寸法である。

最後に、私の尊敬する、イタリア自動車界のボス/フィアット最高責任者である(故)ジャンニ・アニエリが残した言葉を紹介したい。

「恋愛において勝つ方法は一つしかない。それは逃げることだ。」











これからも宜しくお願いします。








2003年9月13日/Cafe Adrenaline 水野雄一



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